講演5「肥満と水泳運動」

鈴木 正成氏
早稲田大学スポーツ科学部 教授

┃ダンベル体操で効果的な筋肉増量を

 肥満は体脂肪の過剰蓄積です。日本人の食生活が高脂肪食となり砂糖の摂取量も増えたので肥満が増加しています。脂肪と砂糖を同時摂取すると体脂肪が効率よく蓄積されるのです。その仕組みは、砂糖を食べると血糖値が上がってインシュリン分泌が刺激され、インシュリンの働きにより脂肪が筋肉に入って燃えることが妨げられ、逆に脂肪が脂肪組織に入ることが促進されるからです。
 インシュリンの分泌を刺激しながら脂肪を同時に摂ることが肥満の原因ですから、減量のために一番大事なことは脂肪の摂取量を減らすことです。
 二番目に大事なことはインシュリン分泌を刺激するものをあまり食べない低インシュリン食にすることです。また、植物性脂肪より動物性脂肪の方が体脂肪として蓄積する力が強いので、食生活を和風にすることも大事です。
 睡眠中に成長ホルモンが分泌され体タンパク質合成が促進されます。そのため夕食にタンパク質を摂らないと筋肉を作れません。筋肉を減らさないためには夕食をしっかり食べなければいけません。問題は夕食をとってから寝るまでの時間で、食後血中に上がったインシュリンを十分落としてから寝る必要があります。動くと交感神経活動が活発になりインシュリン分泌がダウンするので、インシュリン分泌がピークになる食後30分に運動すると効果的です。
 基礎代謝は中年になるとぐっと下降します。筋肉を増強し基礎代謝を上げると、寝ながらでもやせられる体になります。基礎代謝を活発化するのは赤筋なので、白筋ばかり増やすボディビルはだめです。
 血流を止めておいてから一気に流し、インターバルトレーニング効果を筋肉にもたらすダンベル体操であれば、効果的に筋肉の増量と活性化ができます。

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