「競泳の指導法を考える」

筑波大学 水泳部コーチ 下山 好充氏

技術面を鍛える

 選手は、将来の成功に向けて3つの側面から鍛える必要があります。心理的、技術的、体力的、の3つの側面です。体力面を鍛えるにあたっては、頻度、強度、時間のほか、年齢、種目、目標、環境を考慮してトレーニングします。発育・発達の速度曲線を見ると、技術は小学校低学年で、持久力は小学校高学年から中学にかけて、スピードは中学・高校生になってからピークを迎えています。このことから、小学校低学年から中学にかけて技術的な面をじっくりトレーニングする必要があることがわかります。トレーニングカテゴリーには持久トレーニングとスプリントトレーニングがあり、両方をうまく組み合わせながらトレーニングすることが重要です。技術面を鍛える時は、観察_分析_決断_指示_観察という流れで行います。観察をする時は、まず全体を見て、次に部分のチェックをし、また全体の観察に戻ります。

心理面を鍛える

 心理面を鍛えるには、目標を明確化すること、ベストをつくすこと、恐怖心を排除すること、プラス思考を行うこと、が重要です。目標を明確化すれば高い目標意識の育成につながります。ベストをつくすためには、勝負だけにとらわれない心構えと、適度の緊張が必要となります。プラス思考はジュニアの段階で身につけることが大切で、「うまくいくに違いない」と考えればメンタル面が安定します。恐怖心を排除するためには、初めての経験は混乱の原因になるので、イメージによって体験数を増やします。また、よりよいシステム作り、よりよい環境作り、よりよい情報収集も選手を育てるためには必要です。選手をサポートするために、研究者やトレーナー、医者などといかにコネクションを作るか、これは重要な課題です。情報収集に際しては、正しい理解及び情報の取捨選択が重要です。



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