第2回JSCA全国知的障害者水泳競技大会が12月9日(日)、東大阪市の「東大阪アリーナ」で開かれました。全国から62チーム180選手が参加して熱戦が繰り広げられ、日本新記録1個、大会新記録は20個も誕生しました。大会レポートをお届けします。
一気にハイレベルの大会へ
本協会が昨年度から“公益事業”の一環として取り組んでいる全国知的障害者水泳競技大会の第2回大会が、東大阪市の東大阪アリーナで開催されました。大会当日の朝は厳しい冷え込みでしたが、寒さにもめげず開場時間前から参加者が大勢押し寄せ、レース前から熱気が漂っていました。
これまで50mプールでの障害者の水泳大会は4つでしたが、昨年度に本協会主催の大会が加わったことで5つになりました。しかもこの大会は年間で最後の50mプールでの大会とあって、パラリンピックを目指す選手たちにとっては重要な位置づけになり、昨年のロンドンオリンピックに併せて開かれたパラリンピック日本代表の長尾智之選手、津川拓也選手も出場しました。いかにこの大会のグレードが高いかが証明されたようなものです。
さて競技では20個の大会新記録が生まれました。そのうち日本新記録は1個。大会会場では女子グループC100m平泳ぎで渡邉麗美選手(ミミSC)が1分34秒46で泳ぎ、「日本新記録!」とアナウンスされましたが、2週間前の大会で1分34秒42の新記録が出ていることが大会後に分かり取り消されました。しかし、男女混合無差別200mで大阪泳ごう会(津川・廣田・鮫島・村瀬)が出した1分53秒78が大会後に「日本新記録」と認定されたこともあって、結局「日本新記録1個」となりました。
まだ大会運営が2回目のため、記録を公認する日本知的障害者水泳連盟との連絡が十分でなかったことが原因ですが、次回の大会運営の課題が分かりました。
大会は3つのレベルがあり、知的障害者なら誰でも出られるように運営を行っています。子供たちに泳ぐことの楽しさを、泳ぐことの素晴らしさを知ってもらうためにも、次回はたくさんの選手の出場をお願いしておきます。次回は長崎県で平成26年3月に開かれる予定です。*スナップ写真は大会で頑張る選手、笑顔の選手を撮影しました。
日本新記録・大会新記録一覧(★印=日本新記録)
【大会新記録】■男子グループB | ||
◇50m自由形 | 安藤 滉規(すくすく岐阜) | 37秒16 |
◇100m自由形 | 砂生 陸玖(ぴぃ〜すSC) | 1分26秒82 |
◇50m平泳ぎ | 山口 尚秀(ファイブテン東予) | 46秒58 |
小石 友貴(おともだちS) | 47秒25 | |
◇100m平泳ぎ | 小石 友貴(おともだちS) | 1分49秒63 |
■男子グループC | ||
◇200m自由形 | 鮫島 一輝(大阪泳ごう会) | 2分12秒29 |
白崎 貴志(A・S・A) | 2分15秒02 | |
◇50m背泳ぎ | 長尾 智之(ミミSC) | 30秒39 |
津川 拓也(大阪泳ごう会) | 31秒61 | |
津川 拓也(大阪泳ごう会)1泳 | 31秒31 | |
石田 真一(水夢ヒョウゴ) | 34秒55 | |
◇100m背泳ぎ | 津川 拓也(大阪泳ごう会) | 1分05秒89 |
白崎 貴志(A・S・A) | 1分10秒42 | |
■女子グループC | ||
◇50m背泳ぎ | 賀知 笑理(ぴぃ〜すSC)1泳 | 42秒55 |
◇100m平泳ぎ | 渡邉 麗美(ミミSC) | 1分34秒46 |
田 真帆(個人・京都) | 1分37秒40 | |
◇50mバタフライ | 渡邉 麗美(ミミSC) | 36秒70 |
◇100mバタフライ | 樋口 鈴奈(個人・大阪) | 1分40秒93 |
■混合無差別 | ||
◇200mリレー | 大阪泳ごう会 (津川拓也・廣田真一・鮫島一輝・村瀬拓斗) |
★1分53秒89 |
◇200mメドレーリレー | 大阪泳ごう会 (津川拓也・廣田真一・鮫島一輝・村瀬拓斗) |
2分08秒68 |