スイミング・スポーツクラブご利用の皆様へ


社団法人 日本スイミングクラブ協会
総務委員会

ふじみ野市のプール事故について

平成18年7月31日、埼玉県ふじみ野市の市営プールにおいて営業中に排水口のふたが外れ、遊泳中の女児が吸い込まれて死亡する痛ましい事故が発生しました。
亡くなられた戸丸暎梨香さんのご冥福を心からお祈り申し上げます。
楽しいはずの夏休みに、何故このような悲惨な事故が発生したのでしょうか。

排水口事故は、その危険性が指摘されてから既に30年以上が経過しているにも拘らず、悲惨な吸い込み事故が後を絶ちません。排水口の蓋の固定は、現在、プール施設の管理者にとっては常識であるはずの要件ですが、管轄すべき省庁の指導が行き渡らず、未だにその処理がなされていない事実に驚きを隠せません。
排水口事故の多くは学校プールで起こっています。また、今回の事故のように公共プールと呼ばれる地方自治体のプールでも発生していますが、この事件を機に文部科学省や各自治体が、施設の安全防止措置の再調査を実施したところ、全国各地に大量の未整備施設があることが表面化したことは周知のとおりです。

 今回の事故について、同一施設を有する私達の業界も、襟を正し、より一層の研鑽を重ねてまいる所存でございますが、現在まで、スイミング・スポーツクラブにおける排水口事故は皆無でございます。
私達のスイミング・スポーツクラブ業界では、常により質の高いサービスの提供をお客様から求められています。そのサービスの根幹にあるものは、やはり施設やプログラムの安全性が基盤となっており、安全管理に対しては極端に気を使って営業を行っております。クラブ内でのプログラムに限らず、危機管理システムを構築し、マニュアルを作成して、なお且つ、定期的な従業員教育を実施しております。また、弊協会におきましても「プール衛生管理者」「救急蘇生法」等の資格取得講習会や、教育・養成事業を定期的に実施し、常時、各クラブの施設・スタッフの資質向上を図っているところでございます。
クラブに通うお客様が、安全で快適なクラブライフを送っていただくことが、私達の務めであると考えております。今後とも、皆様に安心してご利用いただける施設運営を実施してまいりますので、ご愛顧のほどよろしくお願い申し上げます。